12月に保護をされて、3月に家族決定となった
ミニチュアピンシャーの
おまめちゃん。

今日はおまめちゃんに起こった「3つの奇跡」を
お話したいと思います

まずひとつめの「奇跡」は、劣悪な環境の中で
今まで生きている事が出来た事。
そして保護をされて、助かったこと。
代表に仮のお名前だけれど
「おまめ」ちゃんという名前を付けてもらったこと。
これは後でお話しますが、おまめちゃんのこのお名前は
彼女の奇跡の始まりなのです。

お腹には、こんなに大きな腫瘍が有りました。
代表はレスキューに向かった際、こんなに大きな腫瘍が有り
ボロボロで表情も虚ろだった彼女を見て
「助からないかもしれない。
だけどこのままここで終わらせるわけにはいかない」
と、連れて帰ってきました。

仮ハハもこんなに大きく、ぼこぼこの腫瘍を見るのは初めてでした。
よくお台所にある、数字のボタンが有るタイマー。
あれを思い出しました。
一体この子はどうなってしまうのだろう・・・
そんな事が頭の中によぎった事は事実です。

耳に「穴」が空いています。
きっとこれは管理番号などをピアスのようにつけられて
いたのでしょう。。。
とても痛々しいですが、幸いな事におまめちゃんは気にしておりません。

そうなんです。
こんなにつらくて、痛い目に合わされながらも、
おまめちゃんの心は純粋で無垢なままです。
そして、自分にこんな仕打ちをした人間の事を、許して愛してくれる
心を持っていました。

その後、病院にて体の隅から隅まで、時間をかけてじっくり
検査をしてもらいます。
保護をしたのが昨年の年末も年末。超ド年末でしたが

先生は一番忙しい時期にもかかわらず、嫌な顔などひとつせず、
おまめちゃんを親身に診てくださいました。
お約束の歯石もこの通り。
当たり前ですよね、今まで歯を磨いてもらった事もなければ
まともな食事だって与えてもらっていません。

そして、年が明けたらすぐに手術です。
上から下まで、切り裂きジャックのような傷跡・・・。
おまめちゃん、よく頑張りました。
先生、とても大変な手術を、本当にありがとうございました。

おまめちゃんのふたつめの「奇跡」です。
無事に難しい手術を終え、体調もぐんぐんと良くなっていきました。
それに伴い、もともと明るくて優しい子でしたが、より甘えん坊になって
どんどん心を開いていってくれました。
あとはおまめちゃんの本当の家族を見つけるだけ・・・。
でも、その「奇跡」は起こるのだろうか・・・。
そんな事を考えさせられてしまうのは、おまめちゃんの手術の
病理の結果があまり喜べるものでは無かったからです・・・。

乳腺腫瘍の病理の結果は幸いにも良性でしたが、
他に腺管癌が見つかりました。
今後、この癌を摘出する為に、再度手術が必要になります。
ただ、ミニチュアピンシャーの皮膚の特性。。。
余分な皮膚が無く、今回の大きな手術で皮膚を繋ぎ合わせざるを
得なかったため、簡単にすぐに手術を、というわけにはいきません。
体調のケアも続けながら、万全な態勢を整えていかなければなりません。
この状態の彼女のすべてを受け入れてくれる家族が
果たしているのだろうか・・・
そう考えながら、里親さん募集開始をスタートさせていただきました。
どうか、今までひとりぼっちで頑張ってきたおまめちゃんの全てを・・・
病気の事も含めて愛してくださる家族が出来ますように・・・と。

そしておまめちゃんに三つめの「奇跡」が起こりました。
おまめちゃんを家族に、と手を挙げてくださったご夫婦が現れたのです。

仮ハハはもう嬉しいやら、何やら、、、
この喜びをどう表現したら良いの~

と、代表と一緒に叫んだくらい・・・
そしてじっくりとやり取りをさせて頂き、お見合いをして
約二週間のトライアルを行います。
その際、おまめちゃんの病気の事、これからの事を膝をつめて
じっくりとお話合いさせて頂きました。
お金も沢山かかる事です。
そして一番大事な命にもかかわる事です。
「どうしておまめちゃんを?」という質問には、
ご主人のニックネームがなんと
「おまめさん」というそうなんです

なんとビックリ。ここでひとつめの「奇跡」がっ、、、
代表の名前を付ける才能に、今回ばかりはひれ伏す仮ハハっ、、、と、これは理由のひとつでは有りますが、
おまめちゃんの全てに惚れ込んでくださって、病気もこれからの事も
すべてをひっくるめての「おまめちゃん」。
・・・
「先住犬は病気も無く今は健康。
だけど明日病気になるかもしれない。
おまめちゃんは癌が有るけれどこれから先、何年も生きてくれるかもしれない。

運命は誰にもわからないし、今後何が有るかなんてわからない事です。

おまめちゃんが健康であればそれは嬉しいことだけれど
病気だとしてもおまめちゃんと暮らしたい。
やれる事は やるつもりです」
と、力強く、凛としたママは仰ってくださいました。



相思相愛、両想い中の愛しのパパ「おまめさん」と、
「おまめちゃん」はいつもキスの嵐・・・

お名前は変わらず「おまめちゃん」です


おまめちゃん、本当に幸せなんだね。
がっちり掴んだね、おめでとう

ママさん、パパさん、(おまめさん)
おまめちゃんのすべてを愛してくださって、ありがとうございます



これからのおまめちゃんを、どうぞよろしくお願いいたします。
今回、この記事を書くにあたり里親さまには
お写真の借用、お顔を出しても良いですよ、と許可をいただきました。
ありがとうございました。★★★話はちょっと脱線いたしますが・・・
日々、ワンダフルドックスへは保護犬たちへ沢山のご応募をいただきます。
沢山の方に応援をされて、スタッフ一同、感謝をいたしております。
若い子や、小さい子、健康な子には、全国から何十件とご応募を頂けるのに対し
シニアの子、何か少しでも病気の有る子には一件も入らない、という事が現状です。
その中でも、特に多いのが
・トイレがきちんと出来ている子
・吠えない子
・健康が保証されている子それならば欲しい、という希望者さんがとても多いのでございます。
わかります。
これから先、何年も一緒に暮らすようになります。
初めからそうであれば、その方が良いというお気持ちも
よくわかっているつもりです。
ですが、ご紹介したおまめちゃんのように、何年も「生き続けること」だけに精一杯。
いつも死と隣り合わせの地獄より酷い終わりの見えない生活を
日々送って来ていた子に、
「トイレ、ちゃんと出来ますか~?」なんて
ワンダフルドックスは聞けません。
多くを望まないでほしいのです。
今、あなたが生きていてくれることが、わたしにとって最高の幸せと
思って頂ける方に託したいのです。
「トイレが出来ないなら、わたしが教えてあげる。
病気ならわたしが付き添っているよ、一緒にどこまでも付き合うよ」
そんな気持ちを持っている家族に、これからもご縁を繋いでいきたいと
考えております。
